ベリフィケーションテクノロジー株式会社はLSI開発において設計よりも検証工程の方がより重要になっていくだろうとの予測を元に2003年に設立いたしました。第三者検証という言葉は当時の半導体業界ではまだあまりなじみがなく、創業当初は苦労いたしましたが今は日本だけでなく世界中のLSI設計において設計エンジニアではなく、検証を専門に行うエンジニアチームがLSI検証を行っているのは周知の通りです。
一方で当社エンジニアの多くは大手半導体メーカーで大規模LSI開発に携わってきたスペシャリストであり、高い設計技術も有しています。
過去21年間に培った技術をベースに検証自動化や仕様の抜けを自動チェックする仕組みなど最近では実プロジェクトだけでなくお客様のLSI設計フローの改善提案なども行っております。
国際標準化機関であるIECやISOが策定した機能安全・サイバーセキュリティの各種規格に準拠したLSI設計支援、開発フロー構築などセーフティおよびセキュリティに関するあらゆるお困り事を解決するコンサルティングサービスを提供しています。単なる口を出すだけのコンサルティングサービスではなく、実務支援を含めた広範囲かつ手厚いサービスを国内で唯一提供しております。
また医療機器を対象に故障検知、サイバー攻撃への対処をLSIにて対応可能な見守りシステムを製品化、医療機器を安全にインターネット接続でき、故障時の即時修理を可能とすることで医療の品質向上に貢献してまいります。
当社が提供するサービス・製品の核は人材です。技術オリエンテッドの企業において人材への投資・育成は最も重要だと考えます。当社では各種技術研修をはじめ海外人材育成のための英語研修など、ものより人に投資する姿勢を徹底しております。また経営理念にある全従業員の幸福と繁栄を追求すること=毎年大きな昇給を実施することと定義し、社長の通信簿はいかに社員の給与を上げられたかで決まると考え、大手電機メーカーを超える待遇を施すためにも核となる人材育成に投資することが重要だと考えております。
日本半導体の凋落は技術力ではなく、マーケティング力の欠如、御用聞き体質がもたらしたものです。弊社では今後も徹底した「マーケットが何を求めるのか」から逆算して技術や製品を創り、世界中の競争相手に立ち向かって参ります。まずは日本、欧州の医療機器を安全にインターネットに接続でき、故障を自動検知してリモートで修理可能な環境を提供する新製品を販売していまいります。
日本では医療機器は未だ一般のインターネットに接続されておらず、米国と比較してデータサイエンティストが効率よく研究できない状況になっています。ソフトウェアではなく、LSIを用いてサイバーセキュリティ対策をご提案して参ります。
長い間国内半導体業界は凋落を続けており市場規模は10%を切り、大手半導体メーカーの度重なるリストラや大学理系の電子工学離れ、学部廃止などによる影響で半導体人材の大幅な減少と若手人材不足がきわめて著しくなっており、TSMCの熊本進出で一部盛り上がってはおりますが復興への道のりは大変厳しい状況と言わざるを得ません。
特に半導体を大量に購入する顧客となるコンシューマ製品を開発するセットメーカーは残念ながらほとんどありません。80年代のように大量の半導体を供給して成長するモデルはほぼ不可能だと思われます。
解決策としては国外に成長機会を求めるか、小さな市場創出を行い、その市場を拡大するための努力を継続的に行うくらいでしょう。
国内に期待できない状況で当社は海外市場の開拓を積極的に行い、そこで得られた利益により成長し、新卒人材を育成していくことが長い目で半導体業界への貢献につながると考えて、実行してまいります。
代表取締役CEO 竹内 秀人
VTECHの検証ビジネスは単なる不具合確認の作業ではなく、お客様の開発する製品の品質付加価値を向上する業務と定義する